中古ショップの検索結果を見ていて、手が止まりました。「ELEVEN TOUR LINED」「ELEVEN S TOUR LINED」「ELEVEN TRIPLE TRACK」——名前が1語ずつ違うだけで、価格はどれも2万円前後。写真も似ています。安い順に並べ替えて一番上を買ったとして、届いた1本が自分のストロークと噛み合わなかったら、その2万円は戻ってきません。この記事では、2022年に出たオデッセイのパターを当サイトのDBから全件洗い出し、その「1語の違い」が何を意味しているのかを、形状・ネック・3軸スコアで機械的に整理します。
この記事でわかること
- 2022年のオデッセイは「大型マレットの年」——形状とシリーズの内訳
- モデル名の「S」「CH」「CS」はネックの記号で、打ち方に直結すること
- 「TOUR LINED」と「TRIPLE TRACK」の違いは見え方で、スコアは動かないこと
- 2022年 全22モデルの早見表(形状・ネック・3軸スコア・中古/新品価格)
- 4年落ちの中古で狙うなら、の代表6本と、中古で先に見るべきポイント

2022年のオデッセイに何があったか——大型マレットの年
当サイトのパターDBで brand=Odyssey かつ発売年2022 を抽出すると、22本が並びます。形状の内訳はマレット13本・ブレード6本・ハーフマレット3本。過半数が大型マレットで、しかもブレード6本のうち5本は TRI-HOT 5K というツアー系のミルドラインでした。つまり2022年は、まっすぐ引く人向けの大型ヘッドを主役に据え、ブレードはツアー志向のミルドに集約した年です。
シリーズで見ると、TRI-HOT 5K が5本、ELEVEN が5本、White Hot OG が5本、2-BALL ELEVEN が4本、2-BALL TEN が3本。ELEVEN・2-BALL ELEVEN・2-BALL TEN の3シリーズを足すと12本で、これが2022年の大型マレット群の中心です。
トーハングも「まっすぐ寄り」に振れている
トーハング(パターを水平に支えたときにフェースがどれだけ下を向くか)の内訳は、フェースバランス12本・クォーター7本・フル2本・ハーフ1本。フェースバランスとクォーターで19本=全体の8割以上を占めます。フェースの開閉が少ない側に寄っているわけで、DBの初心者向き判定も22本中14本がTRUE(64%)と、この年らしい分布になりました。
3軸スコアのうち寛容性はヘッド形状 × トーハングで決まります。マレット × フェースバランスは慣性モーメントが最大でフェースの開閉が最小になるため寛容性★5、逆にブレード × フルトーハングは★1で、そのぶん操作性が★5になる——という決定的なルールです。2022年に★5が並ぶのは、大型マレット × ダブルベンドの組み合わせがそれだけ多かったからにほかなりません。
名前が1語違う理由——ネックとアライメントの2軸
ここが本題です。2022年のモデル名には「S」「CH」「CS」という記号と、「TOUR LINED」「TRIPLE TRACK」という呼び名が混ざっています。この2つはまったく別の軸で、片方は打ち方に効き、もう片方は見え方だけを変えます。
「S」「CH」「CS」はネックの記号——打ち方に直結する
DBのネック列と突き合わせると、対応はきれいに揃っていました。2022年のモデルのうち、
- S(ELEVEN S TOUR LINED など4本)= ショートスラントネック。4本ともトーハングはクォーターで、ややアークに振る人向け。
- CH(2-BALL ELEVEN CH TOUR LINED など2本)= クランクホーゼル。こちらも2本ともクォーター。
- CS(ELEVEN CS TOUR LINED の1本)= センターシャフト。トーハングはフェースバランス。
- 記号なし(大型マレット系10本)= ダブルベンドが9本で、フェースバランス。例外は White Hot OG #7 NANO で、これは「NANO」自体がネックの呼び名です。
つまり記号のない無印はまっすぐ引く人向け、S と CH はややアークの人向けという読み替えができます。同じヘッドでも、ネックが変わればフェースの開閉量が変わり、寛容性と操作性のスコアも動く——これが「1語の違い」の実体です。あくまで目安ではありますが、商品名を見た時点で当たりを付けられるのは実用的だと思います。
ネックとトーハングの関係そのものを掘り下げた記事もあります。2022年に限らず使える見方なので、迷ったらこちらから。
「TOUR LINED」と「TRIPLE TRACK」はラインの本数——スコアは動かない
いっぽう TOUR LINED(1本線)と TRIPLE TRACK(3本線)は、トップライン上のアライメント表示の違いです。2022年はこの両方が ELEVEN・2-BALL ELEVEN・2-BALL TEN の3シリーズで並列に用意されました。
ここで気になるのは「ラインが増えると性能も変わるのか」でしょう。DBで同じシリーズ・同じネックでライン違いの4組を突き合わせたところ、答えははっきりしていました。
| 組 | TOUR LINED(1本線) | TRIPLE TRACK(3本線) | 寛容性/操作性 |
|---|---|---|---|
| ELEVEN(ダブルベンド) | 寛容★5・操作★1 | 寛容★5・操作★1 | 同じ |
| ELEVEN S(ショートスラント) | 寛容★4・操作★2 | 寛容★4・操作★2 | 同じ |
| 2-BALL ELEVEN(ダブルベンド) | 寛容★5・操作★1 | 寛容★5・操作★1 | 同じ |
| 2-BALL TEN(ダブルベンド) | 寛容★5・操作★1 | 寛容★5・操作★1 | 同じ |
4組すべてで、寛容性と操作性は1つも動きませんでした。3軸スコアはヘッド形状とトーハングから決まる設計上の指標なので、当然といえば当然です。ラインの本数が変えるのは構えたときに目に入る情報量であって、ミスへの強さではありません。差が出るのは中古価格に連動するコスパのほうだけでした。
だとすれば選び方は明快で、ネックは自分のストロークで選び、ラインは自分の目で選ぶ。3本線が構えやすいと感じるならそれが正解ですし、線が多いと迷うタイプなら1本線でかまいません。2ボール系のアライメント補助を横断で比べたい人は、この記事が詳しいです。

私が「同じに見えるパター」で遠回りした話(個人の感想)
私自身、見た目で選んで遠回りした経験があります。大きなマレットを新品で買ったことがあるのですが、私のストロークは内側から円を描くアーク寄りで、フェースバランスの大型ヘッドが素直に返ってきませんでした。実戦で噛み合わず、結局は手放しています。逆に、長くエースだったのは White Hot OG の2ボール。分類上はブレードですが、2本のラインで方向の迷いが消えて、いちばんパット数が落ち着いた1本でした。
いま振り返ると、私が見ていたのはラインの本数(見え方)だけで、ネック(打ち方)を見ていなかったのだと思います。※あくまで私1人の例で、統計ではありません。判断の主役は、この記事の表とスコアのほうに置いてください。
2022年 全22モデル早見表
2022年に登録されている全22モデルを、シリーズ順に並べました。スコアはDBの値をそのまま転記しています。価格はDB登録時点の目安で、中古は状態ランクや在庫状況によって実売が前後します(後述)。
| シリーズ | モデル | 形状 | ネック | トーハング | 寛容性 | コスパ | 操作性 | 中古 | 新品定価 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ELEVEN | CS TOUR LINED | マレット | センターシャフト | フェースバランス | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥18,880 | ¥46,200 |
| ELEVEN | S TOUR LINED | マレット | ショートスラント | クォーター | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥15,894 | ¥41,800 |
| ELEVEN | S TRIPLE TRACK | マレット | ショートスラント | クォーター | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥20,850 | ¥41,800 |
| ELEVEN | TOUR LINED | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥15,898 | ¥41,800 |
| ELEVEN | TRIPLE TRACK | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥20,310 | ¥41,800 |
| 2-BALL ELEVEN | CH TOUR LINED | マレット | クランクホーゼル | クォーター | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥22,880 | ¥46,200 |
| 2-BALL ELEVEN | S TOUR LINED | マレット | ショートスラント | クォーター | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥20,880 | ¥46,200 |
| 2-BALL ELEVEN | TOUR LINED | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥20,880 | ¥46,200 |
| 2-BALL ELEVEN | TRIPLE TRACK | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥20,880 | ¥46,200 |
| 2-BALL TEN | 2-BALL TEN 2022 | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥22,880 | ¥41,800 |
| 2-BALL TEN | S TOUR LINED | マレット | ショートスラント | クォーター | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥19,880 | ¥41,800 |
| 2-BALL TEN | TRIPLE TRACK 2022 | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥19,880 | ¥41,800 |
| White Hot OG | 2-Ball Blade TOUR LINED | ブレード | ダブルベンド | フェースバランス | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥17,890 | ¥37,400 |
| White Hot OG | #7 BIRD | ハーフマレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥15,880 | ¥37,400 |
| White Hot OG | #7 CH | ハーフマレット | クランクホーゼル | クォーター | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ¥18,380 | ¥37,400 |
| White Hot OG | #7 NANO | ハーフマレット | ショートスラント | クォーター | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ¥19,000 | ¥37,400 |
| White Hot OG | DOUBLE WIDE | マレット | ダブルベンド | フェースバランス | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ¥14,889 | ¥37,400 |
| TRI-HOT 5K | DOUBLE WIDE | ブレード | ダブルベンド | フェースバランス | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥18,880 | ¥51,480 |
| TRI-HOT 5K | ONE | ブレード | プラマー | フル | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ¥19,880 | ¥51,480 |
| TRI-HOT 5K | THREE | ブレード | ショートスラント | ハーフ | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ¥30,000 | ¥51,480 |
| TRI-HOT 5K | TRIPLE WIDE | ブレード | ダブルベンド | フェースバランス | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ¥20,890 | ¥51,480 |
| TRI-HOT 5K | TWO | ブレード | プラマー | フル | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ¥25,800 | ¥51,480 |
表から読み取れること
新品定価はシリーズごとに4段階で、White Hot OG が¥37,400、ELEVEN と 2-BALL TEN が¥41,800、2-BALL ELEVEN が¥46,200、TRI-HOT 5K が¥51,480でした。いっぽう中古は22本すべてで¥14,889〜¥30,000に収まり、中央値はおよそ2万円。新品5万円級のツアーミルドが、4年落ちで2万円前後の同じ棚に並ぶのが2022年の面白さです。
ただし、その値ごろ感がそのままコスパ★になるわけではありません。コスパは中古価格とリセール維持の強さから決まるので、値落ちが小さいモデルほど中古でも★が伸びにくい。表で White Hot OG DOUBLE WIDE だけがコスパ★3で頭ひとつ抜けているのは、¥14,889という2022年最安値だからです。
シリーズ単位でもっと深く選びたい人は、それぞれの完全ガイドへどうぞ。TRI-HOT 5K のブレード群は、この記事より踏み込んで扱っています。
4年落ちの中古で狙うなら——2022年の代表6本
ここまでの見方(形状で寛容性の上限が決まり、ネックで自分の軌道に合わせ、ラインは好みで選ぶ)を踏まえて、マレット・ハーフマレット・ブレードから代表6本を選びました。スコアと価格はDBの値をそのまま転記しています。
その中古価格について、この記事を書くにあたって中古ショップ(ゴルフドゥ)の在庫を機械で調べました(2026年8月1日時点)。結果は率直に書いておきます。6本のうち5本は、AB以上(美品クラス)の完品在庫が相場を出せる本数に届きませんでした——3本はゼロ、2本も2本ずつです。流通の中心はC・Dランクでした。つまり2022年の中古で問題になるのは「いくらか」より「どの状態か」で、同じモデルでもランクが違えば1万円近く開きます。その5本の価格はC・Dを含む全ランクの完品在庫の中央値、美品だけで相場が立った1本(TRI-HOT 5K ONE)だけがAB以上の完品中央値です。
ブレードからの1本は TRI-HOT 5K ONE にしました。この年のブレードはTRI-HOT 5Kのツアーミルドに集約されたため、ブレードを本気で探している人は上のTRI-HOT 5Kガイドが本筋です。推薦はすべて2019年以降のモデルに限っています。
2022年の最安入口かつ唯一のハーフマレット(White Hot OG #7 BIRD)

Odyssey / White Hot OG(2022年)
#7 BIRD
寛容性 ★★★★☆ / コスパ ★★☆☆☆ / 操作性 ★★☆☆☆
代表6本で唯一のハーフマレットで、価格も最安クラスです。寛容性★4は、ハーフマレット × フェースバランスの組み合わせによるもの——マレットほどの慣性モーメントはないぶん★5には届きませんが、ダブルベンドでフェースの開閉が抑えられているため、芯を外しても顔の向きが変わりにくい。操作性★2はその裏返しで、球筋を作るタイプではありません。マレットの大きさに気後れする人の受け皿になる形で、しかも打感で長く評価されてきたホワイトホット系インサートを積んでいます。今回の実測では在庫21本(内訳はB1本・C18本・D2本)と数がまとまっているので、状態を選んで買いやすいのも中古狙いには効きます。
「無印=まっすぐ引く人向け」の代表(ELEVEN TOUR LINED)

Odyssey / ELEVEN(2022年)
TOUR LINED
寛容性 ★★★★★ / コスパ ★★☆☆☆ / 操作性 ★☆☆☆☆
記号の付かない「無印」=ダブルベンドの代表格です。寛容性★5は、マレット × フェースバランスというDB上の最大値の組み合わせ——ヘッドが大きく慣性モーメントが最大で、なおかつフェースの開閉が最小に抑えられているから、打点がずれても向きが残ります。操作性★1はその代償で、フェースを返して球筋を操るタイプではありません(寛容性と操作性は両立しないので、方向重視の人には気になりません)。次に紹介する「S」とヘッドは同じでネックだけが違うので、2本を並べると「1語の違い」がそのまま体感できます。今回の実測では在庫25本の内訳がA2本・B2本・C12本・D9本、うち美品クラスの完品は2本どまり。数が少ないので上の相場は全ランクの完品中央値で、美品を狙うなら上振れを見込んでおくのが安全です。
同じヘッド、ネックだけ違う「S」(ELEVEN S TOUR LINED)

Odyssey / ELEVEN(2022年)
S TOUR LINED
寛容性 ★★★★☆ / コスパ ★★☆☆☆ / 操作性 ★★☆☆☆
ひとつ前の TOUR LINED とヘッドは同型で、ネックがショートスラントに変わった1本です。フェースがわずかに開閉するクォータートーハングになり、寛容性は★5から★4へ、操作性は★1から★2へ動きました。この差がそのまま「S」の意味です。内側から円を描くように振るタイプなら、フェースバランスの★5よりこちらのほうが噛み合うことがあります。数値だけを見て高いほうを選ぶと遠回りする、という典型例でもあります。中古相場は¥15,894前後で、代表6本では最安クラス。ただし今回の実測では美品在庫がなく、在庫14本の内訳はB2本・C8本・D4本でした。
アライメント補助を最大限に借りる2ボール(2-BALL TEN 2022)

Odyssey / 2-BALL TEN(2022年)
2-BALL TEN 2022
寛容性 ★★★★★ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★☆☆☆☆
オデッセイの看板であるアライメント補助を、2022年の大型ヘッドで受け継いだ1本です。寛容性★5はマレット × フェースバランスによるもので、そこに2つの白い円が作る視覚のガイドが乗ります。狙いを合わせる作業が単純になるぶん、方向の迷いが減るタイプ。操作性★1は方向性と引き換えの数値です。コスパ★1は値落ちが小さい=人気が続いていることの裏返しで、割高という意味ではありません。今回の実測では在庫9本のうちC・Dが5本を占めており、状態の見極めは必要です。2ボール系を横断で比べたい人は前掲の比較記事へ。
3つめのネック「CH」=2022年の最上位マレット(2-BALL ELEVEN CH TOUR LINED)

Odyssey / 2-BALL ELEVEN(2022年)
CH TOUR LINED
寛容性 ★★★★☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★☆☆☆
2022年で新品定価がいちばん高いマレット系(¥46,200)で、モデル名の「CH」はクランクホーゼルを指します。ヘッドの手前側でシャフトが折れ曲がって入る形で、トーハングはクォーター。2ボールの視覚補助が欲しいけれど、ストロークはややアーク——という人のための組み合わせです。寛容性★4・操作性★2は、フェースバランス版(★5・★1)から半歩だけ操作寄りに寄せた位置。同じ 2-BALL ELEVEN の中に無印・S・CH の3種類が用意されていたことが、この年の「ネックで選ばせる」設計をよく表しています。今回の実測では美品在庫がなく、在庫7本はC5本・D2本でした。状態の見極めが要る1本です。
この年のブレード代表=操作性★5の対極(TRI-HOT 5K ONE)

Odyssey / TRI-HOT 5K(2022年)
ONE
寛容性 ★☆☆☆☆ / コスパ ★★☆☆☆ / 操作性 ★★★★★
ここまでの5本とちょうど正反対に立つ1本です。操作性★5は、ブレード × フルトーハングという組み合わせによるもの——ヘッドが小さく、フェースが大きく開いて閉じるので、球筋を自分で作りにいけます。裏返しに寛容性は★1で、打点が芯を外したときの寛容さは大型マレットに遠く及びません。寛容性と操作性は両立しないというトレードオフが、同じ年の同じブランド内でここまではっきり分かれるのが2022年です。プラマーネックでフェースの開閉が大きいぶん、内側から円を描くアーク軌道の人向けと考えてください(あくまで目安です)。新品定価は2022年で最も高い¥51,480ですが、中古は¥19,880。代表6本のなかで唯一、A・Bランクの完品が4本あって美品だけで相場が立ったモデルでもあります。
中古で先に見るのは、価格ではなく状態
今回の実測でわかったとおり、2022年モデルは美品が棚に残りにくい年に入っています。4年落ちは中古の主戦場で回転が速く、状態の良い個体から出ていくためです。表示価格の安さだけで飛びつくと、フェース面の打痕やインサートの劣化を引き受けることになりかねません。ソールの擦れは転がりに影響しませんが、フェース面の状態は打感と初速に直結します。価格の1万円差より、状態ランクの1段差のほうが後悔に効く——2022年に関してはそう考えたほうが安全です。
中古の価格帯そのものを横断で比べたい人には、コスパ軸のランキング記事があります。
まとめ——2022年は「同じ名前の別物」を見分けられれば買い得な年
2022年のオデッセイを整理すると、3点に集約できます。①大型マレットの年で、22本中13本がマレット、ブレードはTRI-HOT 5Kのツアーミルドに集約された。②モデル名の記号はネックを指す——無印=ダブルベンド(まっすぐ向き)、S=ショートスラント、CH=クランクホーゼル(どちらもややアーク向き)、CS=センターシャフト。③TOUR LINED と TRIPLE TRACK はラインの本数の違いで、寛容性と操作性のスコアは動かない。ライン違いの4組すべてで確認できました。
だから2022年の中古棚は、名前の記号でネックを絞り、ラインは自分の目で選び、最後に状態ランクを見るという順番で歩けます。新品5万円級が2万円前後で並ぶ年ですから、この3手順を踏めるかどうかで満足度が変わるはずです。
前後の年もまとめてあります。1年新しい2023年は Ai-ONE 元年、2019-2020年は Stroke Lab 世代。年をまたいで比べると、オデッセイが何を積み上げてきたのかが見えてきます。自分がまっすぐ引くタイプかアークかが分からない場合は、5つの質問に答える診断ツールが近道です。
⚠️ 3軸スコアは、ヘッド形状やトーハングから決まる設計上の指標です。実際の打感・構えやすさ・転がりの相性は人によって異なります。候補をしぼり込んだら、最終的にはゴルフショップの試打やフィッティングで、自分の手とストロークで確かめてください。データは遠回りを減らす地図であって、最後の1本を決めるのはあなた自身です。
ベストスコア86、アベレージ100のアマチュアゴルファー。
身長177cm、体重78kg前後の中肉中背40代ゴルファーです。
2020年にゴルフ開始。
2022年から本格的に練習をするようになったがなかなか上達せずに120前後から変わらず。
試行錯誤しながら、少しずつ上達中。
関東のゴルフ場がメインの月1~2ゴルファーです。







