PINGのPLD Milledは、ツアープロも使う100%削り出しの高級ラインです。ただ新品は6万6千円、中古でも3万5千円前後。私の現エースであるAnserは知っていても、DS72やOsloなど型がいくつもあって、削り出しの何がそんなに良いのか・自分のストロークにどの型が合うのかが分からない——高い買い物で「見た目だけ」の失敗はしたくない、という人は多いはずです。この記事では、パターDBに登録されたPLD Milledの全モデルを3軸スコア(寛容性・コスパ・操作性)と価格で整理し、削り出しの魅力と、型で選ぶ代表5本をまとめます。
この記事でわかること
- PLD Milled=100%削り出しの打感・仕上げ・所有欲が新品6.6万円の中身になっている理由
- 削り出し=ブレードだけではない。DS72(半マレット)やOslo(マレット)まで型が揃うこと
- 型×3軸スコアで見る早見表と、中古で新品の約半額から狙える代表5本の選び分け
PLD Milledとは——ツアープロが使う100%削り出しの意味
PLD Milled(ピー・エル・ディー・ミルド)は、PINGが展開する削り出しのツアーラインです。「Milled」とは金属の塊から削り出して成形する製法のこと。鋳造(型に流し込む)で作る量産モデルと違い、フェースからヘッド全体まで一体で削り出すため、打感の質と仕上げの精度が段違いに上がります。ツアープロが実戦で使う系統の作りを、そのまま市販したのがこのラインです。新品定価はいずれも6万6千円と、パターとしては高価な部類に入ります。
削り出しの価値は「打感・仕上げ・所有欲」に出る
削り出しの一番の魅力は、インパクトの瞬間に手に返ってくる打感の柔らかさと情報量です。芯を食ったか、少し外したかが手で分かるので、距離感がつかみやすくなります。加えて、光の当たり方まで計算されたミーリング(削り目)の仕上げは、上から構えたときの満足感が違います。3軸スコアで見ると、PLD Milledは全モデルがコスパ★1ですが、これは「割高」という意味ではありません。中古3万5千円・新品6万6千円という価格帯そのものが高いという事実を表しているだけで、道具で差をつけたい・惚れた一本を長く使いたい層にとっては、その価格が納得の中身になります。PINGパター全体の系統から俯瞰したい場合は、選び方の全体ガイドと合わせて読むと位置づけがつかめます。
私自身、削り出しのPLD Anserを現エースにしています(個人の感想)
※ここからは筆者個人の感想(N=1)です。私自身、いろいろ試した末に、現エースはPINGのPLD Milled Anser(2022・ブラック)に落ち着きました。フィッティングで決めた一本で、決め手はやはり削り出しフェースの打感と、上から見てアライメント線が一切ないシャープなトップラインの構え心地です。正直、パターに6万円台は安い買い物ではありませんが、毎回手にするたびに満足感があり、「これで転がらないなら自分の腕」と思える安心感があります。個別モデルの合う・合わないは人それぞれですが、削り出しを一本持つと道具への迷いが減る、という実感はお伝えできます。
削り出し=ブレードだけじゃない——PLD Milledの型マップ
「削り出しのツアーパター」と聞くと、多くの人はAnserのような小ぶりのブレード(ピン型)を思い浮かべます。ですが、パターDBでPLD Milledを見渡すと、型はブレードだけではありません。まっすぐ引く人向けのハーフマレット(DS72)や、ミスへの強さを重視したマレット(Oslo・Ally Blue)まで、削り出しの中で3つの形状がそろっています。つまり「削り出し=操作系ブレード限定」ではなく、ストロークのタイプを問わず削り出しの選択肢がある、ということです。
形状で寛容性と操作性が入れ替わる
ツアー品質の削り出しという土台は共通でも、形状によってミスへの強さ(寛容性)と打ち分けやすさ(操作性)は入れ替わります。ヘッドが小さいブレード(Anser系)は、フェースを開いて閉じる動きを使いやすいので操作性が高く、DBでも操作性★4〜★5。反面、ヘッドが小さい分だけ慣性モーメント(MOI)が小さく、芯を外すと顔がブレやすいので寛容性は★1です。逆にヘッドの大きいマレット(Oslo)やフェースバランスのハーフマレット(DS72)は、MOIが大きくフェースの開閉が少ないため寛容性★4。その代わり操作性は★2に下がります。寛容性と操作性は両立しませんから、削り出しの中でも「どちらを取るか」を形状で選ぶことになります。

Anser系の世代と仕上げのバリエーション
PLD Milledのブレードは、Anserを軸に世代ごとに枝分かれしています。定番のAnser・Anser 2から、マットブラックやガンメタルといった仕上げ違い、そして最新のAnser 4Dまで。同じAnser系でもトーハング(フェースの返り方)が世代で少しずつ変わるため、「同じ削り出しAnserでも、まっすぐ寄りかアーク寄りか」で選び分けられます。名器Anserの世代ごとの違いや中古の狙い目をもっと深掘りしたい場合は、Anser歴代のまとめが参考になります。
PLD Milled早見表——型と3軸で全モデルを見渡す
下の表は、DBに登録されたPLD Milledの全モデルを世代(2022→2025)で並べたものです。新品定価はいずれも6万6千円で横並びのため、表には中古相場だけを載せています。スコアは寛容性・コスパ・操作性の3軸。同じ削り出しでも、形状とトーハングで「まっすぐ/ややアーク/アーク」の適合が分かれる点に注目してください。中古はおおむね新品の約半額(3万円台)まで下がっており、所有欲を満たすなら中古で狙うのが現実的です。
| 世代 | モデル | 形状 | トーハング | 中古相場 | 寛容性 | コスパ | 操作性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022 | Anser (筆者の現エース) | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| Anser 2 | ブレード | ややアーク | ¥37,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | |
| DS 72 | ハーフマレット | まっすぐ(FB) | ¥31,000 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | |
| Prime Tyne 4 | マレット | アーク | ¥35,000 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | |
| 2023 | Anser D | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| Anser 2 Matte Black | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | |
| Oslo 4 | マレット | アーク | ¥35,000 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | |
| 2024 | Anser Gunmetal | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| Anser 2D | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | |
| DS 72 Gunmetal | ハーフマレット | まっすぐ(FB) | ¥42,000 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | |
| Oslo 3 | マレット | ややアーク | ¥35,000 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | |
| Ally Blue 4 | マレット | アーク | ¥35,000 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | |
| 2025 | Anser 30 | ブレード | ややアーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| Anser 4D | ブレード | アーク | ¥35,000 | ★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | |
| Kushin | ハーフマレット | まっすぐ(FB) | ¥35,000 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
表で分かるのは、PLD MilledはAnser系ブレード(寛容性★1・操作性★4〜5)とDS72/Oslo(寛容性★4・操作性★2)が両端に並び、その中間にAlly Blueやマレット系が収まる構造だということです。まっすぐ引いてミスに強くしたいならDS72・Kushin・Oslo、フェースを操って打ち分けたいならAnser系、という読み分けができます。コスパはすべて★1で横並びですが、これは価格が高いという事実であって性能の優劣ではありません。仕上げのバリエーション(マットブラック・ガンメタル)が世代で増えているのも、所有欲・カスタム欲を満たすこのラインならではの見どころです。
型で選ぶPLD Milled 5本——ストローク別に削り出しを選ぶ
ここからは、DBのPLD Milledから代表5本を、形状(ブレード→ハーフマレット→マレット)とトーハングを散らして選びました。操作性の高い削り出しブレードから、ミスに強い削り出しマレットまで、「削り出しの中だけでストローク全タイプがそろう」ことを体感できる並びです。各カードのスコアは、ヘッド形状とトーハングから決まる理由つきで読めるようにしています。なお、いずれも新品定価は6万6千円で、中古はその約半額から狙えます。
削り出しAnserの代表・操作系ブレードの入口(Anser 2)

PING / PLD Milled(削り出し・2022年)
Anser 2
寛容性 ★☆☆☆☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★★★☆
削り出しAnserを代表するのがこのAnser 2です。ワイドフランジ(幅広の後端)で構えたときの安定感があり、削り出しブレードの入口として選びやすい一本。操作性★4は、ブレード形状にクォータートウハングが組み合わさり、フェースを開いて閉じる動きを使って打ち分けやすいから。反面、ヘッドが小さくMOIが小さいため寛容性は★1で、芯を外すと距離が落ちやすいのは正直なところです。コスパ★1は割高という意味ではなく、削り出しツアーラインの価格帯そのものが高いから。新品6.6万円に対し中古は¥37,000前後と、削り出しAnserを現実的な予算で手にしたい人の候補になります。まっすぐより少しアークが入る人に素直に合います。
操作性を極めた最新ブレード・中上級者向け(Anser 4D)

PING / PLD Milled(削り出し・2025年)
Anser 4D
寛容性 ★☆☆☆☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★★★★
意図的にフェースを操って転がしたい中上級者に向くのが、最新のAnser 4Dです。操作性★5はPLD Milledの中でも最大。ブレード形状にハーフトーハング(フェースが大きく返る設計)が組み合わさり、アークの動きに合わせてフェースを積極的に管理できるからです。その分、寛容性★1が示すとおりミスへの寛容さは小さく、芯を外したときの距離と方向のブレは大きめ。フェースの開閉を自分でコントロールできる人ほど武器になる、上級者向けの性格です。中古¥35,000前後で、最新世代の削り出しを狙えます。「削り出しで、狙って打ち分ける感覚を突き詰めたい」という段階の人に向く一本です。
削り出しでも高MOI・まっすぐ引く人の本命(DS 72 Gunmetal)

PING / PLD Milled(削り出し・2024年)
DS 72 Gunmetal
寛容性 ★★★★☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★☆☆☆
「削り出しは操作系ばかりで、ミスに強い一本がない」と思っている人に見てほしいのがDS 72 Gunmetalです。寛容性★4は、ハーフマレット形状にフェースバランスが組み合わさり、MOIが大きくフェースの開閉が最小になるから。まっすぐ引いてまっすぐ出したい人にとって、削り出しの打感を保ちながら方向性の助けを得られる本命です。操作性★2は「打ち分けは少なめ」という設計の裏返しで、直進性と引き換えの数字。ガンメタルの落ち着いた仕上げは所有感も高く、中古相場は¥42,000とラインの中でも上限クラス。「まっすぐ引くタイプで、最後にたどり着く削り出しを」という人の第一候補です。
削り出しマレットで寛容+ややアーク対応(Oslo 3)

PING / PLD Milled(削り出し・2024年)
Oslo 3
寛容性 ★★★★☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★☆☆☆
削り出しでミスへの強さを一番に取りたいなら、マレットのOslo 3です。寛容性★4は、大きなヘッドでMOIを稼いだマレット形状によるもの。芯を外しても顔がブレにくく、方向性のばらつきを抑えてくれます。クランクホーゼルによる適度なトーハングで、まっすぐ寄りからややアークまで自然に対応するのも扱いやすい点。DS72がフェースバランスで直進一辺倒なのに対し、Oslo 3は少しだけアークの動きに寄り添う懐の広さがあります。操作性★2は寛容性と引き換えの数字。中古¥35,000前後で、削り出しの打感とマレットの安心感を両取りしたい人に向く、バランスの良い一本です。
寛容と操作の中庸バランス・マレット(Ally Blue 4)

PING / PLD Milled(削り出し・2024年)
Ally Blue 4
寛容性 ★★★☆☆ / コスパ ★☆☆☆☆ / 操作性 ★★★☆☆
寛容性と操作性のどちらかに振り切るのではなく、中間で欲張りたい人にはAlly Blue 4です。寛容性★3・操作性★3と、マレットながら両方を程よく備えたバランス型。マレット形状の大きなMOIでミスをある程度補完しつつ、ハーフトーハングでアークの動きにも合わせられるため、「マレットの安心感は欲しいが、少しは打ち分けたい」という欲張りな要望に応えます。他のマレット(Oslo)が直進寄りなのに対し、Ally Blueはアーク寄りの性格。中古¥35,000前後で、削り出しマレットの中では最も間口の広い一本です。まっすぐでもアークでもない、その中間の自分にちょうど収まります。

「まっすぐ引くのかアークが入るのか、自分のストロークがどちらか分からない」という場合は、フェースバランス系(DS72)とトーハングのある系(Anser・Oslo・Ally Blue)のどちらが合うかを先に知っておくと、削り出し選びの外れが減ります。ストロークタイプ別の考え方は、次の2本が参考になります。
まとめ:削り出しは中古で約半額から。合う型はストロークで決まる
PLD Milled選びは、次の順で整理できます。①PLD Milled=100%削り出しで、打感・仕上げ・所有感が新品6.6万円の中身になっている②削り出し=ブレードだけではなく、まっすぐ引くならDS72・Kushin(ハーフマレット・フェースバランス)やOslo(マレット)、打ち分けたいならAnser系(ブレード)と、ストローク全タイプに削り出しの選択肢がある③新品6.6万円は高いが、中古なら約半額(3万円台)から狙えるので、所有欲と予算の折り合いをつけやすい。迷ったら、まっすぐ引く人はDS72 Gunmetal、ミスに強い削り出しマレットならOslo 3、狙って打ち分けたい人はAnser 2、が現実的な出発点です。
⚠️ 3軸スコアは、ヘッド形状やトーハングから決まる設計上の指標です。実際の打感・構えやすさ・転がりの相性は人によって異なります。特に削り出しは高い買い物ですから、候補をしぼり込んだら、最終的にはゴルフショップの試打やフィッティングで、自分の手とストロークで確かめてください。データは遠回りを減らす地図であって、最後の1本を決めるのはあなた自身です。
また、削り出しの一本を手に入れても、そもそも自分がまっすぐ引けているか・どのくらいアークが入っているかは練習でしか分かりません。家での練習や弾道計測でストロークのクセをつかむと、フェースバランス系とトーハングのある系のどちらが合うかの判断も早くなります。練習環境の整え方は、スクールと自主練を比べたこちらの記事が参考になります。
「自分がまっすぐ引くタイプかややアークか分からない」「PLD Milledのどの型が合うのか確かめたい」という場合は、5つの質問に答えるだけのパター診断ツールで、合う候補を手早く絞り込めます。
ベストスコア86、アベレージ100のアマチュアゴルファー。
身長177cm、体重78kg前後の中肉中背40代ゴルファーです。
2020年にゴルフ開始。
2022年から本格的に練習をするようになったがなかなか上達せずに120前後から変わらず。
試行錯誤しながら、少しずつ上達中。
関東のゴルフ場がメインの月1~2ゴルファーです。





